重症心身障害児(者)施設の1日の業務内容

重症心身障害児(者)施設では、看護師をはじめ、理学療法士・作業療法士・保育士などさまざまな専門知識を持つスタッフが連携しながら働いています。入居者が安心して快適に生活することを目的として、チーム一丸となり、生活のあらゆる場面でのケアをすることになります。では、あらゆるケアとは具体的にどんなケアなのでしょうか。ここでは、重症心身障害児(者)施設の看護師の1日のスケジュールを例に見ていきたいと思います。

朝、入居者が起床すると、まず朝食や着替えのサポートを行います。朝食では胃ろう経鼻胃管などの管理、着替えの介助では、おむつ替えや呼吸器の管理といった対応があります。学校に通う子どもたちのお世話をする場合には、身支度をさせて学校へ送り出します。施設内の日中活動では、七夕や運動会などの季節のイベントの対応があります。バイタルのチェックや呼吸器の管理などを適切に行い、入居者がイベントに安全に参加できるよう支援しなければなりません。日中活動が終わると昼食です。昼食も朝食同様に個々に合わせて介助、管理をします。

そして午後に入ると、入浴介助をしなければなりません。入浴の介助では褥瘡対策や入浴後の処置を行います。その後、夕食の介助をして、自由時間の後に就寝時間となります。各時間帯の役割を挙げましたが、この1日を通しながら、排泄の介助、投薬の管理、定期的な血液検査などのケアが求められます。施設や入居者の抱えている障がいによって、仕事内容や勤務形態は異なりますが、看護師の目線で入居者の快適な日常を作る仕事であるということは共通しています。