転職を検討する看護師が事前に考えておきたいこと

重症心身障害児(者)施設での仕事は、一般的な病院の看護師の仕事と比べて特殊なものです。もし、転職を考えている看護師の方は、まず施設が提供するサービスの範囲とその目的を理解することが大事です。実際の現場では、障がい者の日常生活の介助、リハビリテーション支援、教育指導、そして精神的なサポートなど、さまざまなケアに関わることになります。こうした場面で障がい者を支えるためには、コミュニケーション能力、忍耐力、チームワーク、臨機応変な問題解決能力が求められます。それを踏まえたうえで、自身がしっかりと活躍できるかを考えてみましょう。

職業柄、困難やトラブルが多い現場ですが、その分、スタッフ同士の連帯感を感じつつ、社会貢献度の高さでやりがいを得られるのは確かです。精神的・肉体的な負担の大きさに対して、自身がそれを乗り越える意思と意欲があるかどうかを考えてみることが大事です。自己分析を行う際には、自身が必要なスキルを持っているか、そして長期的にこの仕事を続けられるかを考慮するのが重要です。自分自身の価値観やキャリアの目標、そして障がい者とその家族に対する深い理解と共感を持てるかを自問自答してみましょう。

重症心身障害児(者)施設での仕事は、単に職務をこなすだけではなく、入居者一人ひとりの人生に深く関わり、生活の質を高めるという使命を持っています。それを実践するためには、高い専門性と人間性を兼ね備えたプロフェッショナルであることが求められます。転職した後に悩むことのないよう、転職を検討する際には上記を踏まえたうえで、自分にとって適正のある現場かどうかを判断してみてください。